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『サイコロジー・オブ・マネー』感想|50代が学んだ無理をしない資産形成

セカンドライフの資産形成について読書中
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概要

著者のモーガン・ハウセル氏は、米国ビジネス編集者・ライター協会のBest in Business賞を2度受賞した金融ライターです。

本書では、経済的に豊かになるための考え方が、さまざまな実話を交えて紹介されています。
全20章で構成されており、「事実は小説より奇なり」と感じる話も多く、興味深く読むことができました。

私が本書を読んで、とくに大切だと感じたのは、「足るを知ること」と、「誤りの余地を持つこと」です。
誤りの余地とは、将来は何が起きるか分からないため、最悪の事態を想定し、時間やお金などにゆとりを持たせておくことです。

足るを知れば、身の丈に合った生活を送り、少しずつ貯金ができます。
その一部を投資に回すこともできるでしょう。

投資でも、一度に大きな利益を求めるのではなく、夜に安心して眠れる方法を長く続けることが大切です。
さらに、誤りの余地を持たせておけば、予想外の出来事が起きても凌ぎやすくなり、複利の力も活かせます。

資産を持つことで得られる大きな価値は、時間の使い方を自分で決められる自由です。
好きなときに、好きな人と、好きなことを、好きなだけできる。
私は、これこそお金がもたらしてくれる何よりの豊かさだと思います。

派手な方法を紹介する本ではありません。
しかし、私のようなサラリーマンがセカンドライフに備えるには、無理をしない資産形成は理にかなう考え方だと感じました。

印象に残ったこと・感じたこと

バフェットの成功を支えた「時間」

複利の仕組みを頭で理解していても、その力を実感するのは簡単ではありません。
複利の効果が大きくなるまでには、長い時間が必要だからです。

本書では、ウォーレン・バフェット氏が例として紹介されています。

本書が執筆された当時、バフェット氏は800億ドル以上の純資産を持っていました。
そのうち95%以上は65歳以降に増えたものだそうです。

バフェット氏が莫大な資産を築けたのは、投資の才能だけが理由ではありません。
子どもの頃から投資を始め、70年以上にわたって続けてきたことも、大きな要因です。

私たちが同じ期間を投資に使うことはできません。
それでも、短期間で大きな利益を狙うより、無理のない方法を長く続けることの大切さは参考になります。

私のようなサラリーマンは、新NISAを利用してコツコツ投資していれば十分だと改めて思いました。

バフェットが「しなかったこと」

ウォーレン・バフェット氏の投資法を紹介した本はたくさんあります。

しかし、天才投資家と同じ銘柄を選び、同じような成果を出すのは簡単ではありません。
一方、彼が「しなかったこと」なら、私たちにも真似できるでしょう。

本書では、次のようなことが紹介されています。

  • 過度の借り入れをしなかった
  • 不況時にもパニックになって売らなかった
  • ビジネス上の評判を落とさなかった
  • 特定の戦略や世界観、トレンドに固執しなかった
  • 他人の金に頼らなかった
  • 投資をやめたり、引退しなかった

これらに共通するのは、大きな失敗を避け、投資をやめずにすむ選択をしたことです。

「給料の範囲で生活し、余裕資金を少しずつ積み立てる。」
そんな堅実な方法が、私には合っていると思いました。

正しさより、後悔しない投資

「現代ポートフォリオ理論の父」と呼ばれ、ノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツ氏のエピソードも印象に残りました。

彼は、自ら生み出した理論には従わず、株式と債券に半分ずつ資金を振り分けたそうです。
理由は、「将来の後悔を最小限にする」ためでした。

ノーベル賞受賞者でも、数学的な正しさより、安心して持ち続けられるポートフォリオを選んだことに驚きました。
同時に、とても人間らしい判断だとも感じました。

私なら、資金の5〜10%は自分の考えを試すために使いたいと思います。
もちろん、残りは夜に安心して眠れる方法で運用します。

お金の正解は、人それぞれ

最後の2章を読むと、著者が伝えたかったことがよく分かります。

「私もこの本で、あなたに自分のお金で何をすべきかは指図できない。なぜなら、あなたのことを知らないからだ。」

「誰にでも当てはまる有効な方法などはない。あるのは自分にとって有効な方法だけだ。」

本書は、この考えを前提に、お金と向き合ううえで大切なことをまとめた一冊だと思います。

デチオ
デチオ

私がこの考え方にたどり着くまで、たくさんのお金と時間がかかりました。
ずっと、どこかに「儲かる方法」があるはずだと、夢見ていました。
就職氷河期世代は、インターネットが普及し始めた頃に社会人になりました。
次々と現れる儲け話や投資情報に触れ、私と同じように迷った方もいると思います。
今振り返ると、もっと早くこのような本に出会いたかったと思います。

こんな人に合いそう

本書は、お金や投資について勉強を始めた方や、大きなリスクを避けながら、長い目で資産をつくりたい方に合うと思います。
とくに、本業を続けながら投資している方や、セカンドライフに向けて資産形成を始めたい方におすすめです。

一方、具体的な投資方法や、即効性のあるノウハウを求めている方には、物足りないと思います。

気になる方はこちら
『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』
モーガン・ハウセル 著

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